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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科91巻5号

2019年04月発行

増刊号 救急・当直マニュアル—いざというときの対応法

Ⅴ.当直での術後急変への対応

頸部手術後の呼吸困難

著者: 星川広史1

所属機関: 1香川大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科

ページ範囲:P.332 - P.335

文献概要

当直医へのコール

●術後しばらくは呼吸苦を認めず,酸素投与も中止していたが,その後,喘鳴が出現,呼吸苦を訴えているとコール。

 ➡頸部操作に伴う局所(咽頭・喉頭)の腫脹からくる症状の可能性。

●咳や痰とともに呼吸苦を訴える,呼気の延長や呼吸音が弱くなっているなどのコール。

 ➡喘息,慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの気道系の疾患がベースにある可能性。

●呼吸苦の訴えとともに唾液や痰に血が混じる,頸部が腫れているなどのコール。

 ➡出血に伴う呼吸困難の可能性。

●呼吸困難のほかに胸部痛,頻脈や血圧低下などバイタルサインの変化ありとコール。

 ➡無気肺,気胸,肺塞栓などの呼吸器疾患や心不全,心筋梗塞など,頸部以外に原因がある可能性。

●特に頸部や全身状態に変化は認められないが,酸素投与しても呼吸苦が改善しないとコール。

 ➡心因的な要因による過呼吸などの症状の可能性。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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