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特集 細菌感染に立ち向かう—抗菌薬使用の新常識 《押さえておくべき現状と対策》
耳鼻咽喉科領域の細菌感染性疾患—最近の動向と対応
著者: 杉田玄1 保富宗城1 杉田麟也2
所属機関: 1和歌山県立医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科 2杉田耳鼻咽喉科クリニック
ページ範囲:P.421 - P.426
文献購入ページに移動●耳鼻咽喉科における3大起炎菌のインフルエンザ菌,肺炎球菌,モラクセラ・カタラーリスの変貌を取り上げた。
●肺炎球菌ワクチンの普及により,インフルエンザ菌56.5%,肺炎球菌26.0%と,インフルエンザ菌が優位に検出される率が多くなった。
●ガイドライン,迅速診断を活用して,肺炎球菌が起炎菌であればアモキシシリン(AMPC)高用量,もしくはアモキシシリン/クラブラン酸(AMPC/CVA),インフルエンザ菌感染であればセフジトレン ピボキシル(CDTR-PI)の高用量,もしくはテビペネム ピボキシル(TBPM-PI)12mg/kgを使用する。モラクセラ・カタラーリスが起炎菌であればAMPC/CVAを使用し,起炎菌に見合った処方を行うことが重要である。
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