文献詳細
特集 耳管診療の手引き—基本から最新治療まで
文献概要
POINT
●聴力閾値の経時的変化や耳管処置による閾値変化を捉えることによって,純音聴力検査は耳管疾患を診断する一助となる。
●耳管が閉じにくい状態にあるのか,開きにくい状態にあるのかを想定するとともに,双方向への変化がありうることを念頭に置く。
●低音部の骨導聴力で伝音性か感音性かを鑑別することは必ずしも容易でない。
●耳管狭窄症では,鼻すすり型耳管開放症などの耳管閉鎖障害の可能性も念頭に置く。
●聴力閾値の経時的変化や耳管処置による閾値変化を捉えることによって,純音聴力検査は耳管疾患を診断する一助となる。
●耳管が閉じにくい状態にあるのか,開きにくい状態にあるのかを想定するとともに,双方向への変化がありうることを念頭に置く。
●低音部の骨導聴力で伝音性か感音性かを鑑別することは必ずしも容易でない。
●耳管狭窄症では,鼻すすり型耳管開放症などの耳管閉鎖障害の可能性も念頭に置く。
参考文献
1)小林俊光:耳管閉鎖障害の臨床.第106回 日本耳鼻咽喉科学会総会宿題報告モノグラフ.東北大学耳鼻咽喉・頭頸部外科,仙台,2005,pp115-128(8.鼻すすり型耳管開放症)
2)日本耳科学会:耳管機能検査マニュアル(2016) https://www.otology.gr.jp/common/pdf/guideline_jikankensa2016.pdf
3)日本耳科学会:耳管狭窄症診断基準(2018年10月3日 日本耳科学会承認) https://www.otology.gr.jp/common/pdf/obstructed_eustachian_tube201810.pdf
4)日本耳科学会:耳管開放症診断基準案2016 https://www.otology.gr.jp/common/pdf/guideline_jikan2016.pdf
5)大島昭夫:耳管開放症の重症度分類と治療.耳鼻臨床99:643-646,2006
6)木原千春・他:耳管開放症の体位による聴力変動.Otol Jpn 11:584-588,2001
7)西澤由希子:マイクロフォンアレイを用いた呼吸器系解析.大阪大学基礎工学部システム科学科生物工学コース卒業論文,2006,pp13-15
8)Robinson PJ, et al:Patulous eustachian tube syndrome:the relationship with sensorineural hearing loss. Treatment by eustachian tube diathermy. J Laryngol Otol 103:739-742, 1989
9)今村俊一・他:急性低音障害型感音難聴における内リンパ水腫の関与について.Audiology Japan 47:251-257,2004
10)鈴木光也:Superior canal dehiscence syndrome(上半規管裂隙症候群):その臨床像を中心に.日耳鼻114:15-23,2011
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