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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科92巻1号

2020年01月発行

特集 補聴器と人工聴覚器の最前線2020

《最新モデルの新機能》

補聴器と耳鳴

著者: 加藤匠子1

所属機関: 1大阪市立大学大学院医学研究科耳鼻咽喉病態学

ページ範囲:P.18 - P.22

文献概要

POINT

●耳鳴には難聴を伴うことが多く,補聴器は音響療法の一つとして「耳鳴診療ガイドライン2019年版」で強く推奨されている。

●補聴機能,ノイズなどの治療音は,ともに出力や調整可能な周波数が高くなることで適用範囲が広がりつつある。

●スマートフォンなどの周辺機器との連動やAI機能などの搭載により,患者の自己調整の自由度や補聴器自体の自立性が増していく方向にある。

●特にスマートフォンとの連動によって,使用可能な治療音の範囲が広がった。

●耳鳴治療の観点からは,それらの新機能の長所と短所をよく知って,さらに十分なカウンセリングのもとに活用することが必要である。

参考文献

1)日本聴覚医学会(編):耳鳴診療ガイドライン,2019年版.金原出版,東京,2019,pp70-72
2)桑島 秀:耳鳴とは—症状と分類.MB ENT 186:1-6,2015
3)Jastreboff PJ:Phantom auditory perception(tinnitus):mechanisms of generation and perception. Neurosci Res 8:221-254, 1990
4)小川 郁:聴覚異常感の病態とその中枢性制御.SPIO出版,東京,2013,p145,179
5)新田清一:耳鳴のリハビリテーション.耳喉頭頸89:682-689,2017
6)高橋真理子:補聴器で耳鳴を制御する.耳喉頭頸87:310-316,2015
7)小杉祐季・他:当科における補聴器を用いた慢性耳鳴治療の現況について.Audiology Japan 59:395-396,2016
8)鈴木大介・他:補聴器フィッティング現場での対応—補聴器の耳鳴に対する効果は? MB ENT 144:83-86,2012
9)神田幸彦・他:耳鳴に対する音響療法.耳喉頭頸90:135-140,2018
10)Kuk F, et al:The hearing aid as a music synthesizer. Hearing Review 15:28-38, 2008
11)春田友佳・他:慢性耳鳴症例における自律神経機能検査の有用性について(第1報).Audiology Japan 61:340,2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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