icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科92巻1号

2020年01月発行

原著

頸部リンパ節生検術に際し,悪性リンパ腫を疑う術前データについて

著者: 實川純人12 山﨑徳和3 高野賢一2

所属機関: 1KKR札幌医療センター耳鼻咽喉科 2札幌医科大学耳鼻咽喉科 3函館五稜郭病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.80 - P.84

文献概要

はじめに

 頸部リンパ節腫脹は,耳鼻咽喉科の日常診療において遭遇する機会の多い症状の1つである。その多くが細菌感染やウイルス感染による炎症性疾患であり,抗菌薬の投与や消炎治療により軽快するものが多い。しかし悪性リンパ腫や悪性腫瘍のリンパ節転移などの悪性疾患も存在し,診断のために手術を行うべきか,経過観察をすべきか迷う症例にしばしば遭遇する。そこで,診断のためにリンパ節生検を行うかどうか判断するための指標を見出すことを目的とし,悪性リンパ腫の鑑別のため頸部リンパ節生検術を施行した85例について検討した。

参考文献

1)日本血液学会(編):造血器腫瘍診療ガイドライン2013年版.金原出版,東京,2013
2)内水浩貴・他:過去5年間の頸部リンパ節腫脹に対する検討.日耳鼻115:546-551,2012
3)若杉哲郎・他:頸部リンパ節生検術114例の臨床的検討.頭頸部外科24:101-107,2014
4)山本譲司・他:可溶性インターロイキン2受容体—sIL-2R.診断と治療97:1916-1917,2009
5)川崎泰士・他:悪性リンパ腫に対する頸部リンパ節生検の術前データの有用性について.日耳鼻118:206-212,2015
6)伊豆津宏二:リンパ節腫大の鑑別.診断と治療99:1168-1172,2011
7)Tatomirovic Z, et al:Fine needle aspiration cytology in diagnosis of head neck masses:accuracy and diagnostic problems. J BUON 14:653-659, 2009
8)藤吉達也:頸部リンパ節腫脹の患者の診察—安易な生検は予後を悪化.治療87(増):1397-1400,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら