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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科92巻12号

2020年11月発行

文献概要

特集 漢方医学入門—耳鼻咽喉科で漢方薬を使いこなす

漢方薬のエビデンス構築

著者: 小川郁1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.972 - P.975

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Point

●evidence-based medicine(EBM)が重視される現在,漢方薬のエビデンス研究が喫緊の課題となっている。

●「漢方治療エビデンスレポート」はバージョンアップが繰り返されており,質の高いランダム化比較試験が報告されはじめていることがわかる。また「漢方製剤の記載を含む診療ガイドライン」の発表により,漢方薬の記載を含む質の高い診療ガイドラインは増えてきているものの,まだ少ないことがわかる。

●今後,可能な範囲で漢方薬の再評価を行うこと,またエビデンスにも立脚した漢方診療ガイドラインを制定することが望まれる。

参考文献

1)泉 義雄:漢方医学の歴史.薬理と臨20:43-51,2010
2)Evidence-Based Medicine Working Group:Evidence-based medicine. A new approach to teaching the practice of medicine. JAMA 268:2420-2425, 1992
3)Stavrou A et al:Archibald Cochrane(1909-1988):the father of evidence-based medicine. Interact Cardiovasc Thorac Surg 18:121-124, 2014
4)秋葉哲生:医療用漢方製剤の歴史.日東洋医誌61:881-888,2010
5)日本東洋医学会ホームページ https://www.jsom.or.jp/medical/index.html
6)Ito M, et al:Randomized controlled trial of juzen-taiho-to in children with recurrent acute otitis media. Auris Nasus Larynx 44:390-397, 2017
7)日本聴覚医学会(編):耳鳴診療ガイドライン 2019年版.金原出版,東京,2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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