文献詳細
特集 漢方医学入門—耳鼻咽喉科で漢方薬を使いこなす
《私の推奨—代表的な漢方薬の使い方》
抑肝散と加味帰脾湯を不安神経症(不安障害)に用いる
著者: 清水謙祐12
所属機関: 1吉田病院耳鼻咽喉科・精神科 2宮崎大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学教室
ページ範囲:P.1014 - P.1018
文献概要
●抑肝散は,体力中等度,易怒性,不安のある患者に用いると効果がみられる。
●加味帰脾湯は,体質虚弱,貧血気味,更年期障害,不安のある患者に用いるとよい。
●不安神経症は従来診断であり,現在の診断基準では,不安障害の大部分,および身体表現性障害とうつ病の一部を含む疾患群である。
●抑肝散を使用した症例(78歳,男性。不安神経症+軽度認知障害+アルコール依存症+両側性感音難聴+耳性めまい)と,加味帰脾湯を使用した症例(35歳,女性。不安神経症+片頭痛関連めまい)の呈示を行った。
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