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原著
乾癬様皮疹の発症によりニボルマブ投与休止後に完全奏効状態を維持した再発舌癌症例
著者: 稲吉康比呂1 伊東明子1 木田渉1 渕上輝彦1 井上亜希1 中屋宗雄1 加藤雪彦2
所属機関: 1東京都立多摩総合医療センター耳鼻咽喉科・頭頸部外科 2東京医科大学八王子医療センター皮膚科
ページ範囲:P.373 - P.378
文献購入ページに移動免疫チェックポイント阻害薬は悪性黒色腫,肺癌,腎癌,尿路上皮癌などで有効性が証明されており,2017年3月より抗PD-1抗体であるニボルマブが「再発または遠隔転移を有する頭頸部癌」に対して保険承認された。免疫チェックポイント阻害薬は,時に免疫関連有害事象(immune related adverse event:irAE)が生じ,厳重な管理を要する場合もある。
今回筆者らは,再発舌癌症例に対しニボルマブを4コース投与後,四肢・体幹に広がる皮膚症状が生じたため投与中止を余儀なくされたが,その後も再発病変が縮小しつづけ1年以上も完全奏効の状態を維持している症例を経験したので報告する。
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