文献詳細
特集 高齢者のめまいを治す
《高齢者のめまい疾患別 最新治療》
文献概要
POINT
●心因性めまいには純粋に心因で発症する狭義の心因性めまいと,前庭障害によって生じためまいに心因が合併した広義のものがある。
●広義の心因性めまいでは,過去に罹患した前庭神経炎の脱代償に心因が合併しているものがみられる。
●薬物治療ではポリファーマシーに注意し,薬剤を投与することよりも減らすことを意識する。
●非薬物治療ではリハビリテーションと認知療法が中心となる。めまいを治したいという気持ちを引き出すとともに患者家族のサポートを得ることがポイントとなる。
●心因性めまいには純粋に心因で発症する狭義の心因性めまいと,前庭障害によって生じためまいに心因が合併した広義のものがある。
●広義の心因性めまいでは,過去に罹患した前庭神経炎の脱代償に心因が合併しているものがみられる。
●薬物治療ではポリファーマシーに注意し,薬剤を投与することよりも減らすことを意識する。
●非薬物治療ではリハビリテーションと認知療法が中心となる。めまいを治したいという気持ちを引き出すとともに患者家族のサポートを得ることがポイントとなる。
参考文献
1)堀井 新:高齢期の心因性めまい.老年精医誌27:1052-1057,2016
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12)五島史行・他:難治性末梢性めまいの重症度に影響する心理社会的要因の検討.心身医56:148-156,2016
掲載誌情報