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原著
同側の中耳と小脳橋角部に併存した髄膜腫症例
著者: 伊藤有紀1 大淵豊明1 河口倫太郎1 川村有希1 古閑有馬1 鈴木秀明1
所属機関: 1産業医科大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学
ページ範囲:P.547 - P.551
文献購入ページに移動髄膜腫はクモ膜細胞を母地として発生し,主に頭蓋内に好発する腫瘍である。多くは良性であるが悪性のものもあり,男女比はおよそ1:2.5で女性に好発する1)。原発性脳腫瘍のおよそ25%を占め,多くは頭蓋内に限局するが,組織型によっては頭蓋外に進展することがある1〜5)。また,稀に頭蓋外で異所性に発生する場合もある2,3,6)。渉猟しえた限りでは,頭蓋内に原発した髄膜腫と頭蓋外に発生した異所性髄膜腫が併存した症例は,これまでに報告がない。今回われわれは,同側の小脳橋角部と中耳に併存した髄膜腫症例を経験した。
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