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原著
固形物摂取時に発現する下顎骨異常運動の誘因が扁桃結石であった1例
著者: 山本圭介1 三枝英人1 門園修1 前田恭世1 岡田愛弓1 伊藤裕之1 山本昌彦1
所属機関: 1東京女子医科大学八千代医療センター耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.559 - P.563
文献購入ページに移動扁桃結石は口蓋扁桃の慢性炎症に伴って炭酸カルシウムやリン酸カルシウムが沈着,堆積した結果,発生する1)。その多くが無症状であり,CTなどの画像診断の際に偶然発見されることも多いが2),時に増大し,口腔・咽頭の異常感や咽頭痛,嚥下時痛を発症することもある3,4)。今回,私たちは,固形物摂取時に下顎骨の異常運動が出現し,これが持続したまま嚥下を行うことが困難になるという特異な嚥下障害を訴えて当科を受診し,その誘因が扁桃結石であったと考えられた1例を経験したので,文献的考察を含めて報告する。
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