文献詳細
特集 頭頸部の再建をマスターする!〔特別付録Web動画〕
《部位別再建法》
文献概要
POINT
●下咽頭の再建には咽頭喉頭食道全摘(TPLE)と部分切除に対する再建があり,どちらも血管柄付き遊離組織移植が第一選択となっている。
●TPLEに対しては,空腸による再建が標準術式といえるほど最も多く行われてきたが,腹部合併症のリスクやコストの問題から,一部の施設では大腿皮弁による再建も行われるようになっている。
●下咽頭部分切除に対しては,切除範囲などに応じて空腸(パッチ)あるいは薄い遊離皮弁が用いられるが,下咽頭部分切除の再建を行っている施設は少なく,適応基準も含めた検討がまだ必要である。
●下咽頭の再建は放射線照射後の症例も多く,術後の咽頭皮膚瘻への対策も考えておくべきで,また空腸による再建後は腹部合併症にも対応できるよう消化器外科との連携が必要不可欠である。
●下咽頭の再建には咽頭喉頭食道全摘(TPLE)と部分切除に対する再建があり,どちらも血管柄付き遊離組織移植が第一選択となっている。
●TPLEに対しては,空腸による再建が標準術式といえるほど最も多く行われてきたが,腹部合併症のリスクやコストの問題から,一部の施設では大腿皮弁による再建も行われるようになっている。
●下咽頭部分切除に対しては,切除範囲などに応じて空腸(パッチ)あるいは薄い遊離皮弁が用いられるが,下咽頭部分切除の再建を行っている施設は少なく,適応基準も含めた検討がまだ必要である。
●下咽頭の再建は放射線照射後の症例も多く,術後の咽頭皮膚瘻への対策も考えておくべきで,また空腸による再建後は腹部合併症にも対応できるよう消化器外科との連携が必要不可欠である。
参考文献
1)Kimata Y, et al:Simple reconstruction of large pharyngeal defects with free jejunal transfer. Laryngoscope 110:1230-1233, 2000
2)Tachibana S, et al:Efficacy of tensed and straight free jejunum transfer for the reduction of postoperative dysphagia. Plast Reconstr Surg Glob Open 5:e1599, 2017
3)松浦一登:下咽頭癌に対する喉頭温存・下咽頭喉頭部分切除切除術.耳鼻臨床111:215-223,2018
4)後藤孝浩・他:下咽頭・喉頭部分切除に対する再建手術の検討—空腸パッチの適応に関する考察.頭頸部癌39:92-98,2013
5)黒沢是之・他:喉頭温存・下咽頭部分切除術に対する再建症例の術後嚥下機能障害の検討.頭頸部癌44:370-375,2018
6)石田勝大・他:咽頭喉頭全摘後の前外側大腿皮弁による再建.形成外科63:370-378,2020
掲載誌情報