耳鼻咽喉科・頭頸部外科93巻2号

2021年02月発行

特集 新型コロナウイルス感染症—備え，守り，治す

《耳鼻咽喉科診療における対応，注意点—①外来》

小児の診療と学校健診

著者： 小森学¹

所属機関： ¹聖マリアンナ医科大学耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲：P.130 - P.134

文献概要

POINT

●小児の新型コロナウイルス感染症（COVID-19）患者は上気道症状が比較的少なく，無症候性キャリアも多いとされる。

●小児特有の成長発達に伴った，適切な時期の適切な対応・処置・手術が求められる。

●成人同様にエアロゾル発生の有無に従って標準PPEとfull PPEを使い分けて処置を行う必要がある。

●インフルエンザを強く疑う場合においても，発熱患者では常にCOVID-19を疑う必要がある。

参考文献

1）Kakuya F, et al：The first pediatric patients with coronavirus disease 2019（COVID-19）in Japan：risk of co-infection with other respiratory viruses. Jpn J Infect Dis 73：377-380, 2020

2）Mak PQ, et al：Anosmia and ageusia：not an uncommon presentation of COVID-19 infection in children and adolescents. Pediatr Infect Dis J 39：e199-e200, 2020

3）Liguoro I, et al：SARS-COV-2 infection in children and newborns：a systematic review. Eur J Pediatr 179：1029-1046, 2020

4）Lu X, et al：SARS-CoV-2 infection in children. N Engl J Med 382：1663-1665, 2020

5）日本耳鼻咽喉科学会：耳鼻咽喉科の処置・検査のガイド．2020年5月15日

6）日本感染症学会：日本感染症学会提言 今冬のインフルエンザとCOVID-19に備えて．2020年8月3日　http://www.kansensho.or.jp/uploads/files/guidelines/2008_teigen_influenza_covid19.pdf

7）日本耳鼻咽喉科学会学校保健委員会：新型コロナウイルス感染症の現状を踏まえた児童生徒等の耳鼻咽喉科健康診断実施に係る対応について（続報）．2020年4月2日　http://www.jibika.or.jp/members/iinkaikara/gakkouhoken_covid19_t.html