文献詳細
増刊号 術前画像と術中解剖—カンファレンスで突っ込まれないための知識〔特別付録Web動画〕
1.耳領域
文献概要
Point
●術中損傷の回避と,十分な減荷の施行にあたっては,顔面神経の臨床解剖に精通することに加え,術前の画像診断,特に側頭骨CTにて個々の症例ごとに患者特有の解剖について評価しなければならない.
●顔面神経とその周囲の構造の把握が重要である.手術工程の順に,①第2膝部から乳突部への外側偏位の程度,②顔面神経窩の広さと発育,③retrofacial cellの発育,④鼓室部の骨壁欠損,⑤上前鼓室での中頭蓋底の高さ,に術前から着目しておく.
*本論文中,動画マークのある箇所につきましては,関連する動画を見ることができます(公開期間:2026年4月)。
●術中損傷の回避と,十分な減荷の施行にあたっては,顔面神経の臨床解剖に精通することに加え,術前の画像診断,特に側頭骨CTにて個々の症例ごとに患者特有の解剖について評価しなければならない.
●顔面神経とその周囲の構造の把握が重要である.手術工程の順に,①第2膝部から乳突部への外側偏位の程度,②顔面神経窩の広さと発育,③retrofacial cellの発育,④鼓室部の骨壁欠損,⑤上前鼓室での中頭蓋底の高さ,に術前から着目しておく.
*本論文中,動画マークのある箇所につきましては,関連する動画を見ることができます(公開期間:2026年4月)。
参考文献
1)野村恭也・他:新耳科学アトラス—形態と計測.シュプリンガー・フェアラーク東京,東京,1992,pp117-135
2)Ozaki A, et al:Facial nerve course in the temporal bone:Anatomical relationship between the tympanic and mastoid portions for safe ear surgery. Auris Nasus Larynx 47:800-806, 2020
3)長倉真澄:顔面神経及び顔面神経管の組織解剖学的研究.日耳鼻69:1629-1648,1966
4)浜本 誠・他:人工内耳手術での解剖学的制約の検討.日耳鼻102:825-834,1999
5)大谷 巌・他:顔面神経管裂隙に関する組織学的研究.耳鼻臨床(補10):30-37,1987
6)濱田昌史:顔面神経減荷術.JOHNS 33:733-738,2017
掲載誌情報