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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科93巻5号

2021年04月発行

増刊号 術前画像と術中解剖—カンファレンスで突っ込まれないための知識〔特別付録Web動画〕

3.咽頭・喉頭領域

頸部外傷に対する手術

著者: 梅野博仁1

所属機関: 1久留米大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座

ページ範囲:P.204 - P.211

文献概要

Point

●頸部外傷後の創部感染による創傷治癒遷延の原因として,異物残存の可能性が考えられるが,頸部CT検査では異物の実体が不明瞭な場合がある.

●創部が清潔でなければ,洗浄を行い自然な創傷治癒を待つ.

●頸部外傷による嗄声では,喉頭内視鏡検査に加えて,頸部CT検査により喉頭軟骨の骨折や偏位の有無を把握する.

●頸部外傷で皮下気腫を認める場合,気道損傷部位を頸部CT検査で把握する.喉頭内腔粘膜の損傷が高度であれば,直達喉頭鏡検査で粘膜損傷部位と程度を診断し,早急な喉頭粘膜修復と喉頭軟骨の整復を行う.


*本論文中,動画マークのある箇所につきましては,関連する動画を見ることができます(公開期間:2026年4月)。

参考文献

1)Paluska SA, et al:Laryngeal trauma in sport. Curr Sports Med Rep 7:16-21, 2008
2)梅野博仁・他:喉頭外傷新鮮例への対応.頭頸部外科20:95-102,2010
3)Dray TG, et al:Thyroid cartilage fracture repair in rabbits:comparing healing with wire and miniplate fixation. Laryngoscope 109:118-122, 1999
4)Bent JP 3rd, et al:Acute laryngeal trauma:a review of 77 patients. Otolaryngol Head Neck Surg 109:441-449, 1993
5)Leopold DA:Laryngeal trauma. A historical comparison of treatment methods. Arch Otolaryngol 109:106-112, 1983

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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