文献詳細
原著
悪性疾患が疑われたアトピー性皮膚炎由来皮膚病性リンパ節症の1例
著者: 嘉陽祐紀1 真栄田裕行1 金城秀俊1 上里迅1 安慶名信也1 又吉宣1 鈴木幹男1
所属機関: 1琉球大学大学院医学研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座
ページ範囲:P.93 - P.97
文献概要
皮膚病性リンパ節症(dermatopathic lymphadenopathy:DPL)はリンパ節の反応性病変の1つであり,さまざまな皮膚疾患に付随して出現するリンパ節腫大の症候名である。原因となる皮膚病に特異性はなく,腫大リンパ節も孤発性のことが多いが,時に多発性のリンパ節腫大をきたし,炎症性リンパ節腫大や悪性疾患のリンパ節転移に類似する様相を呈することがある。頸部のリンパ節腫大を主症状とすることから,われわれ耳鼻咽喉科医が日常臨床の場で遭遇することもあると思われる。
今回われわれは,日常よくみられるアトピー性皮膚炎に続発したDPLを経験したので,文献的考察を含めて報告する。
参考文献
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