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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科94巻10号

2022年09月発行

文献概要

特集 真珠腫まるわかり! あなたの疑問にお答えします

ぜったいCanal Wall Up!

著者: 白馬伸洋1

所属機関: 1帝京大学医学部附属溝口病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.852 - P.856

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Point

●外耳道後壁保存型鼓室形成術(canal wall up mastoidectomy:CWUM)は,外耳道後壁削開型鼓室形成術(canal wall down mastoidectomy:CWDM)と違い,正常な鼓膜の位置と外耳道の形態を保存し,cavity problemの心配がない真珠腫手術の理想的な術式である。

●CWUMでは,CWDM with reconstructionと違い,保存された外耳道が外耳道再建の強固な支えとなることで真珠腫再形成予防が可能となる。

●CWUMでは,真珠腫の外耳道侵入部におけるbottom push up(BPU)という操作により,外耳道が広く保存されることで,より確実に真珠腫再形成予防が可能となる。

●CWUMでは,BPUにより外耳道侵入部における真珠腫母膜の緊張が緩和され,剝離が容易となることで,真珠腫遺残予防が可能となる。

参考文献

1)広野喜信・他:耳管の閉鎖障害と中耳疾患.耳鼻臨床80:371-378,1987
2)小林俊光・他:鼻すすり癖が誘因の真珠腫—その頻度と特徴.耳喉頭頸67:123-127,1995
3)飯野ゆき子・他:両側性真珠腫とretraction pocket.耳鼻咽喉57:989-994,1985
4)柳原尚明・他:真珠腫の治療—その問題点と対策.金原出版,東京,2003,p41
5)白馬伸洋:外耳道後壁保存型鼓室形成術の基本手技.日耳鼻125:133-142,2022

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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