文献詳細
原著
ボタン型アルカリ電池による幼児の鼻腔異物症例
著者: 加藤照幸1 荒井真木1 大山和可子2
所属機関: 1浜松医療センター耳鼻いんこう科 2静岡済生会総合病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.193 - P.196
文献概要
幼児は手に持ったものを鼻腔内や外耳道内に押し込み,異物にしてしまう可能性がある。また口のなかに入れると誤嚥・誤飲してしまうことがある。近年,電化製品の小型化に伴い小型のボタン型アルカリ電池が普及した。ボタン型アルカリ電池が異物となった場合,粘膜組織障害を引き起こすことが報告されている1,2)。誤嚥・誤飲をした症例が多く報告されている3)が,鼻腔異物となり鼻粘膜損傷をきたした報告例は少ない1〜3)。今回われわれは,鼻中隔穿孔と鼻粘膜損傷をきたしたボタン型アルカリ電池による幼児の鼻腔異物症例を経験したので報告する。
参考文献
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