耳鼻咽喉科・頭頸部外科94巻5号

2022年04月発行

増刊号 結果の読み方がよくわかる！　耳鼻咽喉科検査ガイド

Ⅰ．聴覚検査

耳管機能検査

著者： 増田正次¹

所属機関： ¹杏林大学医学部耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲：P.26 - P.37

文献概要

POINT

◆音響耳管法と耳管鼓室気流動態法を実施できる耳管機能検査装置〔JK-05A（Dタイプ）：リオン社〕を用いた検査結果の読み方を解説する．

◆検査の原理を理解すれば，検査結果を読み解くことができる．

◆複数種の検査を行い，耳管機能を総合的に判断する必要がある．

参考文献

1）大島英敏：耳管狭窄症に対するバルーン耳管開大術（BET）．MB ENT（263）：28-35，2021

2）池田怜吉：耳管開放症に対する耳管ピン手術（Ⅰ）．MB ENT（263）：43-48，2021

3）Takahashi H, et al：Correlation between middle-ear pressure-regulation functions and outcome of type-Ⅰ tympanoplasty. Auris Nasus Larynx 34：173-176, 2007

4）増田正次・他：鼓室内ステロイド投与後の鼓膜穿孔残存率と耳管機能検査結果の関係について．Audiol Jpn 64：186-194，2021

5）小林泰輔：耳管病態を考慮した鼓膜形成術・鼓室形成術（Ⅰ）．MB ENT（263）：59-66，2021

6）歌橋弘哉・他：小児滲出性中耳炎の予後と中耳腔全圧，耳管機能の関係．Otol Jpn 13：118-123，2003

7）日本耳科学会：耳管開放症診断基準案2016，2016

8）小林俊光：耳管機能検査．日本聴覚医学会（編）：聴覚検査の実際 改訂4版．南山堂，東京，2017，pp104-109

9）日本耳科学会：耳管機能検査マニュアル，2016

10）増田正次：耳管開放症の診断基準と保存的治療．MB ENT（263）：36-42，2021

11）Kawamura Y, et al：The characteristic of patulous eustachian tube patients diagnosed by the JOS diagnostic criteria. PLoS One 14：e0226908, 2019