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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科94巻5号

2022年04月発行

増刊号 結果の読み方がよくわかる! 耳鼻咽喉科検査ガイド

Ⅰ.聴覚検査

聴性脳幹反応(ABR)

著者: 泉修司1

所属機関: 1新潟大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科

ページ範囲:P.47 - P.53

文献概要

POINT

◆主な検査目的は,乳幼児・機能性難聴・認知症などに対する他覚的聴力検査,聴神経腫瘍・後迷路性難聴・auditory neuropathyなどに対する障害部位診断である.

◆Ⅴ波閾値は2000〜4000Hzの聴力を主に反映するため,高音障害型や高音残存型の難聴では実際の聴力レベルとⅤ波閾値が乖離する可能性がある.

◆伝音難聴ではⅠ波から潜時が延長し,後迷路性難聴では障害部位以降の波形が消失・潜時延長するため,鑑別に有用である.

参考文献

1)増田 毅:閾値判定が容易なABR検査法—Chirp ABRについて.耳鼻臨床108:419-424,2015
2)日本聴覚医学会(編):聴覚検査の実際 第4版.南山堂,東京,2017
3)草刈 潤:聴性脳幹反応検査.Audiol Jpn 49:322-338,2006
4)神崎 仁(担当編集):CLIENT21 6.聴覚.中山書店,東京,2000
5)Katz J, et al(eds):Handbook of clinical audiology, 7th ed. Wolters Kluwer Health, Philadelphia, 2014
6)日本耳鼻咽喉科学会 福祉医療・乳幼児委員会全国会議:平成29年度 難聴が疑われて乳幼児精密聴力検査機関を受診した0歳児および1歳児,2歳児の社会的調査.日耳鼻121:1033-1040,2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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