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増刊号 結果の読み方がよくわかる! 耳鼻咽喉科検査ガイド Ⅵ.頭頸部腫瘍の検査
細胞診(唾液腺)
著者: 浦野誠12
所属機関: 1藤田医科大学医学部病理診断学 2藤田医科大学ばんたね病院病理診断科
ページ範囲:P.230 - P.235
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◆穿刺吸引細胞診は簡便,低侵襲で繰り返し行うことができるという大きな利点をもち,唾液腺病変の質的診断,治療方針の決定に有用な診断ツールである.
◆臨床家に求められる重要な役割は,十分な細胞診検体の採取とその適切な取り扱い(pre-analytical),診断結果の正しい読み取りと解釈,さらに病理サイドとの適切なコミュニケーションに基づいた臨床的対応(post-analytical)である.
◆以前から用いられてきた「3段階分類」と国内の「新報告様式」,および国際的な報告様式である「ミラノシステム」の関係と整合性を正しく理解し,細胞診の適切な運用に努めることが望まれる.
◆穿刺吸引細胞診は簡便,低侵襲で繰り返し行うことができるという大きな利点をもち,唾液腺病変の質的診断,治療方針の決定に有用な診断ツールである.
◆臨床家に求められる重要な役割は,十分な細胞診検体の採取とその適切な取り扱い(pre-analytical),診断結果の正しい読み取りと解釈,さらに病理サイドとの適切なコミュニケーションに基づいた臨床的対応(post-analytical)である.
◆以前から用いられてきた「3段階分類」と国内の「新報告様式」,および国際的な報告様式である「ミラノシステム」の関係と整合性を正しく理解し,細胞診の適切な運用に努めることが望まれる.
参考文献
1)日本臨床細胞学会(編):細胞診ガイドライン5 消化器 2015年版.金原出版,東京,2015,pp82-92(唾液腺)
2)廣川満良・他:唾液腺細胞診新報告様式の提案.日臨細胞会誌46:160-163,2007
3)Faquin WC, et al(eds):The Milan System for Reporting Salivary Gland Cytopathology. Springer, Cham, Switzerland, 2018
4)Faquin WC・他(原著),樋口佳代子・他(監訳):唾液腺細胞診ミラノシステム.金芳堂,京都,2019
5)Higuchi K, et al:A multi-institutional study of salivary gland cytopathology:application of the Milan System for Reporting Salivary Gland Cytopathology in Japan. Cancer Cytopathol 130:30-40, 2022
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