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増刊号 結果の読み方がよくわかる! 耳鼻咽喉科検査ガイド Ⅶ.嚥下障害の検査
高解像度嚥下圧検査
著者: 古川竜也1
所属機関: 1神戸大学大学院医学研究科外科系講座耳鼻咽喉科頭頸部外科学分野
ページ範囲:P.268 - P.272
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◆高解像度嚥下圧検査(高解像度マノメトリー:HRM)の登場により,同時に・短時間で・定量的に・広範囲の嚥下運動を解析することが可能となった.
◆嚥下関連筋群の圧測定により,患者ごとの嚥下障害の病態把握や治療介入のターゲット設定に参考となる所見が得られる.
◆嚥下圧が低下している患者は,当然嚥下障害が高度になる傾向はあるが,嚥下運動にはさまざまな代償機転が働くため,必ずしも誤嚥の有無や経口摂取の可否に直結する検査ではないことに注意が必要である.
◆高解像度嚥下圧検査(高解像度マノメトリー:HRM)の登場により,同時に・短時間で・定量的に・広範囲の嚥下運動を解析することが可能となった.
◆嚥下関連筋群の圧測定により,患者ごとの嚥下障害の病態把握や治療介入のターゲット設定に参考となる所見が得られる.
◆嚥下圧が低下している患者は,当然嚥下障害が高度になる傾向はあるが,嚥下運動にはさまざまな代償機転が働くため,必ずしも誤嚥の有無や経口摂取の可否に直結する検査ではないことに注意が必要である.
参考文献
1)西納真介・他:嚥下圧測定装置の試作とその臨床的応用.日気食会報30:379-383,1979
2)森 敏裕・他:嚥下圧測定の臨床的意義.日気食会報35:241-249,1984
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4)Hay DJ, et al:The reproducibility of the station pullthrough technique for measuring lower oesophageal sphincter pressure. Br J Surg 66:93-97, 1979
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7)Takasaki K, et al:Investigation of pharyngeal swallowing function using high-resolution manometry. Laryngoscope 118:1729-1732, 2008
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