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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科94巻5号

2022年04月発行

増刊号 結果の読み方がよくわかる! 耳鼻咽喉科検査ガイド

Ⅷ.音声障害の検査

聴覚印象評価

著者: 二藤隆春1

所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.274 - P.276

文献概要

POINT

◆声の聴覚心理的評価または聴覚印象評価は,GRBAS尺度とも呼ばれ,総合的な嗄声の程度をG(grade of hoarseness),粗糙性をR(rough),気息性をB(breathy),無力性をA(asthenic),努力性をS(strained)として,各項目を0点(異常なし),1点(軽度異常),2点(中等度異常),3点(高度異常)の4段階で“半定量的”に重症度を評価する.

◆GRBAS尺度により病変の硬さや声門閉鎖状態などの病態を推測することが可能であり,内視鏡検査のような客観的検査を補い,治療方針の決定に役立てることができる.

◆G,Bの値と比較して,Aの値の再現性は低い.

◆重症度の再現性は0や3に近い値で高いが,その間の1や2で低くなる.

参考文献

1)高橋宏明:声の聴覚評価.日本音声言語医学会(編):声の検査法 第2版 臨床編.医歯薬出版,東京,1994,pp187-208
2)日本音声言語医学会(編):動画で見る音声障害ver 2.0.インテルナ出版,東京,2018
3)阿部博香・他:嗄声の聴覚心理的評価の再現性.音声言語医27:168-177,1986

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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