文献詳細
特集 外来診療のテクニック—匠に学ぶプロのコツ
文献概要
耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域の魅力として,「外来・手術のどちらもできる」という点がよく挙げられる。優れた「手術書」は国内外から出版され,人気を博すが,優れた「外来書」というのは「あるようでない」のではないだろうか。私が専門医取得前に必死に外来診療を行っていた際,当時の指導医の先生がされていた外来を可能な限り見学し,外来のコツを学び取ろうとしていた。また,当時出版されたばかりの『一人で対処する耳鼻咽喉科診療』1)という単行本を何度も読み返して,外来で独り立ちできるよう必死であったことを思い出す。
耳鼻咽喉科外来は,単なる知識のみではうまくこなせない。所見を正確に取るための手技の工夫,局所治療の工夫,そして感覚器医学という特殊性ゆえに,患者さんの「主訴(何に困っているか)」を正確に聞き取る力,うつや不安などの心理的背景への配慮,など多面的な要素が求められる分野である。
耳鼻咽喉科外来は,単なる知識のみではうまくこなせない。所見を正確に取るための手技の工夫,局所治療の工夫,そして感覚器医学という特殊性ゆえに,患者さんの「主訴(何に困っているか)」を正確に聞き取る力,うつや不安などの心理的背景への配慮,など多面的な要素が求められる分野である。
参考文献
1)飯沼寿孝・他(編):一人で対処する耳鼻咽喉科診療.南江堂,東京,2000
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