耳鼻咽喉科・頭頸部外科94巻6号

2022年05月発行

特集 外来診療のテクニック—匠に学ぶプロのコツ 《鼻・副鼻腔疾患》

アレルギー性鼻炎に対する治療法選択のポイント

著者： 湯田厚司¹

所属機関： ¹ゆたクリニック

ページ範囲：P.426 - P.431

POINT

●アレルギー性鼻炎の治療にあたっては問診や補助検査を参考にする。

●頻用される抗ヒスタミン薬は，患者背景と薬剤特性を考慮して選択する。

●重症度に応じて複数の薬剤を組み合わせることが有用である。

●適応例には抗IgE抗体薬や舌下免疫療法などの治療も考慮する。

参考文献

1）日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会鼻アレルギー診療ガイドライン作成委員会（編）：鼻アレルギー診療ガイドライン—通年性鼻炎と花粉症．2020年版（改訂第9版）．ライフ・サイエンス，東京，2020

2）湯田厚司：上・下気道症状を有するかぜの診断と治療—鼻汁・鼻閉型．JOHNS 33：85-87，2017

3）湯田厚司：小児スギ花粉症の治療—薬物治療の進歩と小児舌下免疫療法の将来への期待を込めて．小児耳36：335-341，2015

4）湯田厚司・他：多重抗原感作が花粉飛散期におけるスギ花粉舌下免疫療法の治療効果に及ぼす影響．日耳鼻124：211-217，2021

5）湯田厚司・他：実地診療での小児スギ花粉症に対する舌下免疫療法の治療1シーズン目の効果と安全性の検討．アレルギー69：909-917，2020

6）湯田厚司・他：小児通年性アレルギー性鼻炎に対するダニ舌下免疫療法における成人と比較した治療1年後の効果と安全性．アレルギー70：186-194，2021

7）湯田厚司・他：スギ花粉とダニの併用舌下免疫療法の安全性．日耳鼻122：126-132，2019

69例の初年度治療成績．アレルギー68：958-965，2019

9）湯田厚司・他：スギ花粉症舌下免疫療法の治療3年目112例の臨床効果．アレルギー66：1172-1180，2017

10）湯田厚司・他：ダニアレルゲン舌下免疫療法64例の治療1年目の臨床検討．日耳鼻122：1516-1521，2019