文献詳細
特集 達人にきく! 厄介なめまいへの対応法
文献概要
POINT
●急性期めまいの対応では,危険なめまいを見逃さないことが最も重要である。脳血管障害に加え,熱中症などの水電解質異常,急性炎症による全身状態の悪化,消化管出血などによる貧血,心疾患などがある。
●一般的な救急患者対応と同様に,バイタルサインによる意識や循環に関する緊急度,重症度を最初に把握する。ポイントを絞った問診を行い,一般的な神経学的所見を確認し,眼球運動検査,血液検査,心電図,画像検査などを必要に応じて実施する。
●疾患頻度の最も高い良性発作性頭位めまい症をよく理解することで診断が進みやすい。
●良性発作性頭位性めまい症以外の末梢前庭性めまいと脳血管障害は,機能の左右差に基づく症状という点で共通し,特に後頭蓋窩の脳血管障害で鑑別が難しい。
●既往/併存症,眼球運動,体平衡,頭部画像検査,症状の経過,に注意して鑑別をすすめる。
●急性期めまいの対応では,危険なめまいを見逃さないことが最も重要である。脳血管障害に加え,熱中症などの水電解質異常,急性炎症による全身状態の悪化,消化管出血などによる貧血,心疾患などがある。
●一般的な救急患者対応と同様に,バイタルサインによる意識や循環に関する緊急度,重症度を最初に把握する。ポイントを絞った問診を行い,一般的な神経学的所見を確認し,眼球運動検査,血液検査,心電図,画像検査などを必要に応じて実施する。
●疾患頻度の最も高い良性発作性頭位めまい症をよく理解することで診断が進みやすい。
●良性発作性頭位性めまい症以外の末梢前庭性めまいと脳血管障害は,機能の左右差に基づく症状という点で共通し,特に後頭蓋窩の脳血管障害で鑑別が難しい。
●既往/併存症,眼球運動,体平衡,頭部画像検査,症状の経過,に注意して鑑別をすすめる。
参考文献
1)宇佐美真一・他:急性期めまいの診療フローチャート.Equilibrium Res 78:607-610,2019
2)永田明弘・他:めまいの診断手順;問診による初期区分と急性めまいにおける脳卒中鑑別のStrategy. Equilibrium Res 80:516-526,2021
3)河野竜太・他:当院ERを受診した危険なめまい・入院を要しためまい.Equilibrium Res 81:460,2022
4)Newman-Toker DE, et al:Spectrum of dizziness visits to US emergency departments:cross-sectional analysis from a nationally representative sample. Mayo Clin Proc 83:765-775, 2008
5)日本めまい平衡医学会(編):良性発作性頭位めまい症(BPPV)診療ガイドライン 2023年版.金原出版,東京,2023
6)Saber Tehrani AS, et al:Diagnosing stroke in acute dizziness and vertigo:pitfalls and pearls. Stroke 49:788-795, 2018
7)日本めまい平衡医学会(編):前庭神経炎診療ガイドライン 2021年版.金原出版,東京,2021
8)日本めまい平衡医学会(編):メニエール病・遅発性内リンパ水腫診療ガイドライン 2020年版.金原出版,東京,2020
9)城倉 健・他;日本神経治療学会ガイドライン作成委員会:標準的神経治療:めまい(2020).神経治療37:769-812,2020
10)日本聴覚医学会(編):急性感音難聴診療の手引き 2018年版.金原出版,東京,2018
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