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特集 嚥下障害の手術を極める! プロに学ぶコツとトラブルシューティング〔特別付録Web動画〕 《嚥下機能改善手術》
咽頭弁形成術
著者: 河本勝之1
所属機関: 1淡海医療センター頭頸部甲状腺外科センター・耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.993 - P.996
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●手術適応は,嚥下時に食塊や水分が上咽頭へ逆流する一側性の上咽頭閉鎖不全症例である。
●咽頭弁形成術は,咽頭後壁に筋皮弁を短冊状に作製し,軟口蓋と縫合する。
●筆者は上茎弁を軟口蓋横切開部に挿入して縫合固定する方法を行っており,その詳細を解説する。
●咽頭収縮不良による食道入口部通過障害症例には,輪状咽頭筋切断術など別の手術を検討する必要がある。
*本論文中,動画マークのある箇所につきましては,関連する動画を見ることができます(公開期間:2026年11月).
●手術適応は,嚥下時に食塊や水分が上咽頭へ逆流する一側性の上咽頭閉鎖不全症例である。
●咽頭弁形成術は,咽頭後壁に筋皮弁を短冊状に作製し,軟口蓋と縫合する。
●筆者は上茎弁を軟口蓋横切開部に挿入して縫合固定する方法を行っており,その詳細を解説する。
●咽頭収縮不良による食道入口部通過障害症例には,輪状咽頭筋切断術など別の手術を検討する必要がある。
*本論文中,動画マークのある箇所につきましては,関連する動画を見ることができます(公開期間:2026年11月).
参考文献
1)Schönborn K:Uber eine neue Methode der Staphylorrhaphie. Verhandl Dtsch Gesellsch Chir 4:235-239, 1875
2)Schönborn K:Verstellung eines Falles von Staphyloplastik. Verhandl Dtsch Gesellsch Chir 15:57-62, 1886
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4)堀口利之:鼻咽腔閉鎖不全はどう治療すべきか?—咽頭弁形成術の立場から.JOHNS 24:1597-1600,2008
5)Dibbell DG, et al:A modification of the combined pushback and pharyngeal flap operation. Plast Reconstr Surg 36:165-172, 1965
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7)一色信彦:咽頭弁形成手術.日口蓋誌21:9-16,1996
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10)角谷徳芳:嚥下手術・私の術式—咽頭弁形成術(pharyngeal flap).嚥下医学4:28-32,2015
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12)河本勝之:嚥下手術・私の術式—経口的輪状咽頭筋切断術.嚥下医学4:155-157,2015
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