icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科95巻13号

2023年12月発行

特集 めざせ! 一歩進んだ周術期管理

《術前患者評価と対応》

腎臓・高血圧疾患

著者: 田中克哉12

所属機関: 1徳島大学病院周術期管理センター 2徳島大学病院麻酔科

ページ範囲:P.1074 - P.1077

文献概要

POINT

●術前のCr値などによる推定GFR,尿蛋白,尿アルブミン値から,慢性腎臓病(CKD)の重症度を評価し,普段の血圧および降圧薬の種類の確認をしておく。

●周術期の急性腎障害(AKI)は術後心合併症や死亡のリスクとなり,術前にできるAKI予防の1つは腎機能に影響する薬剤の中止・変更である。

●術前Cr値 2mg/dL以上はRevised Cardiac Risk Index(RCRI)の項目であり,周術期の心血管イベントが上昇することを認識しておく。

●透析患者では,術前・術後の透析の計画,術前の貧血・電解質の確認をしておく。

参考文献

1)日本腎臓学会(編):エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023.東京医学社,東京,2023
2)Bihorac A, et al:Long-term risk of mortality and acute kidney injury during hospitalization after major surgery. Ann Surg 249:851-858, 2009
3)Zarbock A, et al:Update on perioperative acute kidney injury. Anesth Analg 127:1236-1245, 2018
4)AKI(急性腎障害)診療ガイドライン作成委員会・他:AKI(急性腎障害)診療ガイドライン2016.日腎会誌59:419-533,2017
5)日本循環器学会・他:2022年改訂版 非心臓手術における合併心疾患の評価と管理に関するガイドライン.2022年3月11日発行,pp27-34
6)Bierie DM, et al:Preoperative evaluation and management of patients with select chronic gastrointestinal, liver, and renal diseases. Mayo Clin Proc 97:1380-1395, 2022

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら