文献詳細
増刊号 豊富な処方例でポイント解説! 耳鼻咽喉科・頭頸部外科処方マニュアル
3 耳の感染症/炎症 《中耳》
文献概要
処方のポイント
●15歳未満の急性中耳炎の診断・治療に対するガイドラインが,本邦でも2006年に初版が公表され,2018年には4回目の改訂がなされた.ペニシリン耐性肺炎球菌,アンピシリン耐性インフルエンザ桿菌を予防する観点から,ガイドラインが推奨するエビデンスに基づいた重症度分類と,その重症度に応じた適切な抗菌薬治療の選択が重要である.
●重症度分類のスコアリングシステムは,①年齢,②症状,③鼓膜所見からなり,特に鼓膜所見が最も重要な項目とされている.治療前の重症度判定のみならず,治療効果判定として適切な鼓膜所見の判断が適正な抗菌薬使用に重要である.
●2歳未満の乳幼児は重症化因子であり,その治療には注意を要する.
●急性乳様突起炎の治療方針はガイドラインに含まれていない.起因菌は急性中耳炎と同様であるが,初期治療は抗菌薬点滴が推奨されている.
●15歳未満の急性中耳炎の診断・治療に対するガイドラインが,本邦でも2006年に初版が公表され,2018年には4回目の改訂がなされた.ペニシリン耐性肺炎球菌,アンピシリン耐性インフルエンザ桿菌を予防する観点から,ガイドラインが推奨するエビデンスに基づいた重症度分類と,その重症度に応じた適切な抗菌薬治療の選択が重要である.
●重症度分類のスコアリングシステムは,①年齢,②症状,③鼓膜所見からなり,特に鼓膜所見が最も重要な項目とされている.治療前の重症度判定のみならず,治療効果判定として適切な鼓膜所見の判断が適正な抗菌薬使用に重要である.
●2歳未満の乳幼児は重症化因子であり,その治療には注意を要する.
●急性乳様突起炎の治療方針はガイドラインに含まれていない.起因菌は急性中耳炎と同様であるが,初期治療は抗菌薬点滴が推奨されている.
参考文献
1)Lieberthal AS, et al:Pediatrics 131:e964-999, 2013
2)Cassano P, et al:Acta Biomed 91(1-S):54-59, 2020
3)日本耳科学会・他(編):小児急性中耳炎診療ガイドライン2018年版.金原出版,東京,2018
4)伊藤 進・他:日小児会誌116:804-806,2012
5)浦部晶夫・他(編):今日の治療薬2020.南江堂,東京,2020
6)坂口 優・他:日耳鼻感染症エアロゾル会誌5:85-89,2017
掲載誌情報