文献詳細
増刊号 豊富な処方例でポイント解説! 耳鼻咽喉科・頭頸部外科処方マニュアル
6 唾液腺の感染症/炎症
文献概要
処方のポイント
●急性化膿性唾液腺炎は,シェーグレン症候群や唾石に併発するものを除けば,多くは脱水や衰弱を契機として発症する.特に高齢の術後患者などに多く,治療の基本は補液と静注抗菌薬投与である.
●急性化膿性唾液腺炎に対する治療薬については,明確なエビデンスはないが,黄色ブドウ球菌や連鎖球菌などを原因菌と想定し,ペニシリン系抗菌薬が第一選択と考える.
●長期入院患者や抗菌薬投与中,あるいは投与直後の患者では,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistantStaphylococcus aureus :MRSA)を想定した抗菌薬を考慮する.
●小児反復性耳下腺炎もエビデンスレベルの高い治療法がないため,口腔内常在菌である連鎖球菌を想定し,必要に応じてペニシリン系抗菌薬を投与する.
●急性化膿性唾液腺炎は,シェーグレン症候群や唾石に併発するものを除けば,多くは脱水や衰弱を契機として発症する.特に高齢の術後患者などに多く,治療の基本は補液と静注抗菌薬投与である.
●急性化膿性唾液腺炎に対する治療薬については,明確なエビデンスはないが,黄色ブドウ球菌や連鎖球菌などを原因菌と想定し,ペニシリン系抗菌薬が第一選択と考える.
●長期入院患者や抗菌薬投与中,あるいは投与直後の患者では,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistant
●小児反復性耳下腺炎もエビデンスレベルの高い治療法がないため,口腔内常在菌である連鎖球菌を想定し,必要に応じてペニシリン系抗菌薬を投与する.
参考文献
1)Brook I:J Craniofac Surg 14:37-40, 2003
2)Tan VE, et al:J Laryngol Otol 121:872-879, 2007
3)工藤典代・他:小児耳19:50-54,1998
4)Wu S, et al:Acta Otoloaryngol 138:112-1116, 2018
5)Garavello W, et al:Int J Pediatr Otorhinolaryngol 112:151-157, 2018
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