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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科95巻5号

2023年04月発行

増刊号 豊富な処方例でポイント解説! 耳鼻咽喉科・頭頸部外科処方マニュアル

6 唾液腺の感染症/炎症

線維素性唾液管炎

著者: 田宮亜希子1 山村幸江1

所属機関: 1東京女子医科大学耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.131 - P.133

文献概要

処方のポイント

●本疾患ではアレルギーの関与が示唆されており,抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬の内服で効果が得られ,症状に応じて長期内服も可能である.

●ベタメタゾン・d-クロルフェニラミンマレイン酸塩(セレスタミン®)を長期内服したのちに突然中止すると,ステロイド離脱症候群を発症するため,漫然とした処方は避けるべきである.

●エビデンスには欠けるが,漢方の処方でも効果が得られる可能性がある.柴苓湯のほかには,小青竜湯や柴朴湯なども選択肢となる.長期内服が可能だが,稀ではあるもののアレルギー性肝障害や偽性アルドステロン症,間質性肺炎を発症することがあるため,定期的に血液検査で肝機能障害や電解質異常の有無を確認することが望ましい.

参考文献

1)土屋昭夫・他:口咽科25:173-177,2012
2)大塚雄一郎・他:口咽科30:203-207,2017
3)川村善宣・他:口咽科30:103-109,2017
4)山下大介:JOHNS 34:499-503,2018
5)森 啓輔・他:日口腔外会誌66:167-172,2020

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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