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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科95巻6号

2023年05月発行

文献概要

特集 神経の扱い方をマスターする—術中の確実な温存と再建 《手術での取り扱い》

頸部神経鞘腫の摘出と神経機能温存

著者: 嶋根俊和12

所属機関: 1昭和大学頭頸部腫瘍センター 2昭和大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部外科学講座

ページ範囲:P.424 - P.429

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POINT

●頸部神経鞘腫の摘出,神経機能温存のためには被膜間摘出術が有用である。

●適切な被膜間摘出術を行うには,内視鏡とnarrow band imaging(NBI)を用いて拡大して観察し,真の腫瘍被膜を確実に同定してから腫瘍を摘出することが重要である。

●腫瘍構造の理解が重要で,神経上膜を切開し腫瘍を摘出している際に,神経線維が腫瘍と連続している所見があり,切断しないと摘出できないと思った場合には,その層が真の腫瘍被膜に到達しているかどうかを再確認する必要がある。

参考文献

1)de Araujo CE, et al:Neck nerve trunks schwannomas:clinical features and postoperative neurologic outcome. Laryngoscope 118:1579-1582, 2008
2)橋本 省:神経鞘腫—頸部神経鞘腫の被膜間摘出術による機能保存.JOHNS 20:591-593,2004
3)古川まどか・他:頸部神経鞘腫の取り扱い.頭頸部外17:105-112,2007
4)嶋根俊和・他:頸部神経鞘腫手術症例の検討.頭頸部外23:419-423,2013
5)嶋根俊和・他:被膜間摘出術を行った頸部神経鞘腫症例の検討.頭頸部外25:185-189,2015
6)Shimane T, et al:A study of 100 cases of cervical schwannoma treated with inter-capsular resection. IJOHNS 9:61-67, 2020
7)嶋根俊和・他:Narrow Band Imagingを応用した頸部神経鞘腫摘出術.頭頸部外27:211-215,2017
8)江川峻哉・他:頸部神経鞘腫の手術適応はどう考えますか? JOHNS 36:1296-1297,2020
9)嶋根俊和・他:模型を用いて再現した頸部神経鞘腫に対する被膜間摘出術.日気食会報70:363-368,2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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