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特集 真菌症—知っておきたい診療のポイント 《各種真菌症の病態・診断・治療》
真菌性敗血症
著者: 詫間隆博1
所属機関: 1昭和大学医学部 内科学講座臨床感染症学部門
ページ範囲:P.638 - P.643
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●耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域以外の重症真菌症について概説した。
●カンジダ血症の原因にはカテーテルカンジダ症が多く,カテーテルの抜去,血液培養陰性化の確認,眼内炎のチェックが重要である。
●クリプトコックス髄膜炎は免疫正常者でも起こりうるが,細胞性免疫低下時にはより起こりやすくなるため注意が必要である。
●侵襲性肺アスペルギルス症に対しては,近年新しい抗真菌薬が開発されており,今後治療推奨が変わってくる可能性にも注意が必要である。
●耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域以外の重症真菌症について概説した。
●カンジダ血症の原因にはカテーテルカンジダ症が多く,カテーテルの抜去,血液培養陰性化の確認,眼内炎のチェックが重要である。
●クリプトコックス髄膜炎は免疫正常者でも起こりうるが,細胞性免疫低下時にはより起こりやすくなるため注意が必要である。
●侵襲性肺アスペルギルス症に対しては,近年新しい抗真菌薬が開発されており,今後治療推奨が変わってくる可能性にも注意が必要である。
参考文献
1)深在性真菌症のガイドライン作成委員会(編):深在性真菌症の診断・治療ガイドライン2014.協和企画,東京,2014
2)一般医療従事者のための深在性真菌症に対する抗真菌薬使用ガイドライン作成委員会(編):一般医療従事者のための深在性真菌症に対する抗真菌薬使用ガイドライン.日本化学療法学会,東京,2009
3)日本医真菌学会 侵襲性カンジダ症の診断・治療ガイドライン作成委員会(編):侵襲性カンジダ症の診断・治療ガイドライン.日本医真菌学会,東京,2013
4)日本医真菌学会 侵襲性カンジダ症に対するマネジメントのための臨床実践ガイドライン作成委員会(編):侵襲性カンジダ症に対するマネジメントのための臨床実践ガイドライン.日本医真菌学会,東京,2021
5)日本医真菌学会 アスペルギルス症の診断・治療ガイドライン作成委員会(編):アスペルギルス症の診断・治療ガイドライン2015.日本医真菌学会,東京,2015
6)日本医真菌学会 クリプトコックス症の診断・治療ガイドライン作成委員会(編):クリプトコックス症の診断・治療ガイドライン2019.日本医真菌学会,東京,2019
7)Liu CY, et al:Candidemia in cancer patients:Impact of early removal of non-tunneled central venous catheters on outcome. J Infect 58:154-160, 2009
8)山口英世:病原真菌と真菌症,改訂4版.南山堂,東京,2007
9)Perfect JR, et al:Clinical practice guidelines for the managementof cryptococcal disease:2010 update by the Infectious Diseases Society of America. Clin Infect Dis 50:291-322, 2010
10)Yoshizawa S, et al:A 5-day course of oral desensitization to trimethoprim/sulfamethoxazole(T/S)in patients with human immunodeficiency virus type-1 infection who were previously intolerant to T/S. Ann Allergy Asthma Immunol 85:241-244, 2000
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