文献詳細
特集 顔面神経麻痺—治癒への10の鍵
《治療》
文献概要
POINT
●『顔面神経麻痺診療ガイドライン2023年版』において,急性期(麻痺の回復),慢性期(後遺症の軽減)の治療として鍼治療は弱く推奨するとされた。
●鍼治療の部位は顔面部以外に手足の末梢部のツボに行うことが多く,随伴する肩こりや頭痛などの不定愁訴にもアプローチする。
●麻痺の後遺症のこわばり感やつっぱり感などの軽減が期待できる。
●鍼治療と併用して伸張マッサージなどのセルフケアを指導することも鍼灸師の役割である。
●『顔面神経麻痺診療ガイドライン2023年版』において,急性期(麻痺の回復),慢性期(後遺症の軽減)の治療として鍼治療は弱く推奨するとされた。
●鍼治療の部位は顔面部以外に手足の末梢部のツボに行うことが多く,随伴する肩こりや頭痛などの不定愁訴にもアプローチする。
●麻痺の後遺症のこわばり感やつっぱり感などの軽減が期待できる。
●鍼治療と併用して伸張マッサージなどのセルフケアを指導することも鍼灸師の役割である。
参考文献
1)鈴木 淳・他:顔面神経麻痺に関するインターネット上の情報の問題点.日耳鼻113:844-850,2010
2)日本顔面神経研究会(編):顔面神経麻痺診療の手引—Bell麻痺とHunt症候群 2011年版.金原出版,東京,2011,p89
3)日本顔面神経学会(編):顔面神経麻痺診療ガイドライン2023年版.金原出版,東京,2023,pp109-111
4)岡村由美子・他:病的共同運動に対する針治療.Prog Med 16:2234-2236,1996
5)林 健太朗・他:後遺症を有する末梢性顔面神経麻痺に対して鍼治療を併用した1症例.全日鍼灸会誌69:273-281,2019
6)粕谷大智・他:顔面神経麻痺患者に対するQOLを指標とした鍼治療の効果—FaCE scaleを用いて.Facial Nerv Res 37:153-155,2017
7)飴矢美里・他:患者アンケートを用いた顔面神経麻痺後遺症に対するリハビリテーションの効果検討.Facial Nerv Res 29:124-126,2009
8)立花慶太・他:顔面神経麻痺患者のQOL帰結に関わる因子の検討—Facial Clinimetric Evaluation Scaleを用いて.Facial Nerv Res 32:143-145,2012
9)立花慶太・他:顔面神経麻痺患者の満足度に関わる因子の検討.Facial Nerv Res 33:163-165,2013
10)栢森良二・他:末梢性顔面神経麻痺に対する鍼灸治療の効果と現状.全日鍼灸会誌73:7-25,2023
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