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増刊号 ランドマークはこれだ! 局所解剖アトラス〔特別付録Web動画〕 5.顔面
上顎骨骨折・頰骨骨折整復術のための局所解剖
著者: 北谷栞1 權太浩一2 太田伸男3
所属機関: 1東北大学耳鼻咽喉・頭頸部外科学教室 2東北医科薬科大学病院形成外科 3東北医科薬科大学病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.114 - P.120
文献購入ページに移動●①顔面形態の回復,②眼球運動機能の回復,③正常咬合・咀嚼機能の回復を最終的な治療目標とし,骨折とそれに伴う軟部組織の損傷状態を,術前の理学的身体所見と画像所見から正確に把握する。
●損傷状態の術前診断に基づいて,①必要十分な骨固定点の選択,②患者年齢・社会背景や骨質・固定部位に合った固定材料の選択,③骨固定点を含む手術計画の遂行に適した切開部位・アプローチ法の選択,④正確かつ可及的非侵襲的な骨折整復操作,⑤適正な眼球運動や上下顎の咬合位置の獲得を含む顔面機能および整容面の回復を可能にするような骨片の内固定操作を実施する。
●術後に咬合によるストレスが骨折部に加わる上顎骨骨折ではもちろん,頰骨骨折においても,顔面骨のbuttress(梁構造)を理解しつつ,できるだけこれを再建するような整復・内固定計画を術前に立てておくことが重要である。
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