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増刊号 ランドマークはこれだ! 局所解剖アトラス〔特別付録Web動画〕 8.咽頭
口蓋扁桃摘出術のための局所解剖
著者: 勝沼紗矢香1 大津雅秀1
所属機関: 1兵庫県立こども病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.156 - P.162
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●口蓋扁桃周囲の解剖を理解する必要がある。扁桃床周囲に位置する組織は,通常術野で目視することはないが,上咽頭収縮筋や舌咽神経舌枝の走行を知っておくことは重要である。
●口蓋扁桃周辺の血管を理解する。特に,扁桃被膜とその周囲の血管径についての知識は,手術手技や術式の理解に重要である。また,口蓋扁桃の栄養血管やその走行の理解は,術後出血に対する外科的治療に必須である。
●扁桃被膜を確実に露出すること,扁桃被膜に沿って剝離することが,術後出血を減らすために最も重要である。
*本論文中,動画マークのある箇所につきましては,関連する動画を見ることができます(公開期間:2029年4月)。
●口蓋扁桃周囲の解剖を理解する必要がある。扁桃床周囲に位置する組織は,通常術野で目視することはないが,上咽頭収縮筋や舌咽神経舌枝の走行を知っておくことは重要である。
●口蓋扁桃周辺の血管を理解する。特に,扁桃被膜とその周囲の血管径についての知識は,手術手技や術式の理解に重要である。また,口蓋扁桃の栄養血管やその走行の理解は,術後出血に対する外科的治療に必須である。
●扁桃被膜を確実に露出すること,扁桃被膜に沿って剝離することが,術後出血を減らすために最も重要である。
*本論文中,動画マークのある箇所につきましては,関連する動画を見ることができます(公開期間:2029年4月)。
参考文献
1)菅澤 正:中咽頭手術のための臨床解剖.岸本誠司(編):耳鼻咽喉科診療プラクティス8.耳鼻咽喉科・頭頸部外科のための臨床解剖.文光堂,東京,2002,pp174-177
2)大塚健司・他:扁桃床(tonsillar bed)の局所解剖学的研究 特に口蓋扁桃と舌咽神経舌枝の位置関係について.日耳鼻97:1481-1493,1994
3)氷見徹夫:アデノイド切除術,口蓋扁桃摘出術のための臨床解剖.JOHNS 24:427-430,2008
4)山本祐三:扁桃の血管.日耳鼻94:876-879,1991
5)Lee KD, et al:Diameter of vessels across the tonsillar capsule as an anatomical consideration for tonsillectomy. Clin Anat 21:33-37, 2008
6)Hosokawa S, et al:Tortuous internal carotid artery presenting as a pharyngeal mass. J Laryngol Otol 124:1033-1036, 2010
7)朴澤孝治・他:遺残扁桃がIgA腎症の予後に及ぼす影響.口咽科24:167-170,2011
8)丸山裕美子・他:口蓋扁桃摘出術中出血に対して動脈塞栓術を施行した1例.日耳鼻119:867-873,2016
9)伊藤真人:明視下パワーデバイスによるアデノイド・口蓋扁桃切除術—安全確実な手術を目指して.口咽科32:91-96,2019
10)Borgström A, et al:Trends and changes in paediatric tonsil surgery in Sweden 1987-2013:a population-based cohort study. BMJ Open 7:e013346, 2017
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