耳鼻咽喉科・頭頸部外科96巻5号

2024年04月発行

増刊号 ランドマークはこれだ！　局所解剖アトラス〔特別付録Web動画〕

12．喉頭・下咽頭

喉頭・下咽頭がんに対する経口的手術のための局所解剖

著者： 岸本曜¹ 河合良隆¹ 藤村真太郎¹

所属機関： ¹京都大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科

ページ範囲：P.218 - P.223

文献概要

Point

●喉頭・下咽頭がんに対する経口的手術には，inside-out anatomyの理解が重要である。

●術後機能の温存のため，腫瘍の進展範囲を正確に評価し，必要最小限の切除とする。

●切除可能であっても必ずしも手術適応ではなく，広範に及ぶ病変などで低侵襲性が担保されない場合は，慎重に手術適応を検討する必要がある。

＊本論文中，動画マークのある箇所につきましては，関連する動画を見ることができます（公開期間：2029年4月）。

参考文献

1）Tateya I, et al：Transoral surgery for laryngo-pharyngeal cancer-The paradigm shift of the head and cancer treatment. Auris Nasus Larynx 43：21-32, 2016

2）岸本 曜・他：咽喉頭・頭頸部領域—下咽頭の手術．耳喉頭頸90：456-462，2018

3）岸本 曜：咽喉頭癌に対する経口的鏡視下手術．ENTONI（269）：47-54，2022

4）冨藤雅之・他：Transoral Videolaryngoscopic Surgeryにおける咽喉頭内腔からの解剖．口咽科29：63-69，2016

5）Yılmaz T：Voice after cordectomy type Ⅰ or type Ⅱ or radiation therapy for large T1a glottic cancer. Otolaryngol Head Neck Surg 168：798-804, 2023