耳鼻咽喉科・頭頸部外科96巻5号

2024年04月発行

増刊号 ランドマークはこれだ！　局所解剖アトラス〔特別付録Web動画〕

13．頸部

副咽頭間隙腫瘍手術のための局所解剖

著者： 戸田幸歩¹ 丹生健一¹

所属機関： ¹神戸大学大学院医学研究科外科系講座耳鼻咽喉科頭頸部外科学分野

ページ範囲：P.272 - P.278

文献概要

Point

●副咽頭間隙腫瘍の多くは耳下腺深葉や神経由来の良性腫瘍である。

●周囲との癒着はほとんどなく，明視下に経頸部アプローチで摘出可能なことが多い。

●顔面神経を露出せず，耳下腺下極と顎下腺を一塊に挙上することにより，手術時間が短縮し，顔面神経へのダメージを回避できる。

＊本論文中，動画マークのある箇所につきましては，関連する動画を見ることができます（公開期間：2029年4月）。

参考文献

1）Olsen KD：Tumors and surgery of the parapharyngeal space. Laryngoscope 104（5 Pt 2 Suppl 63）：1-28, 1994

2）四宮弘隆・他：副咽頭間隙腫瘍．耳喉頭頸86（増）：296-301，2014

3）Cohen SM, et al：Surgical management of parapharyngeal space masses. Head Neck 27：669-675, 2005

4）手島直則・他：耳下腺腫瘍手術のポイント—最近の動向と難症例への対応法．耳喉頭頸92：714-719，2020

5）四宮弘隆・他：副咽頭間隙腫瘍に対する手術．耳喉頭頸87（増）：264-267，2015

6）Avinçsal MÖ, et al：First bite syndrome—An 11-year experience. Auris Nasus Larynx 44：302-305, 2017