文献詳細
特集 必携! 唾液腺診療 虎の巻
《非腫瘍性疾患の診断と治療》
文献概要
POINT
●ガマ腫は,MRI T2強調画像において口腔底や頸部の間隙に進展する高信号病変として描出され,凹凸のある不正形な形態を示すことが多い。
●手術治療のなかでは舌下腺摘出術が最も有効である。手術の際は舌神経とワルトン管の損傷に注意する。
●硬化療法では囊胞内腔にOK-432を注入する。6週間後に治療効果判定を行い,再増大がみられた場合でも治療の反復により高い治癒率が期待できる。
●ガマ腫は,MRI T2強調画像において口腔底や頸部の間隙に進展する高信号病変として描出され,凹凸のある不正形な形態を示すことが多い。
●手術治療のなかでは舌下腺摘出術が最も有効である。手術の際は舌神経とワルトン管の損傷に注意する。
●硬化療法では囊胞内腔にOK-432を注入する。6週間後に治療効果判定を行い,再増大がみられた場合でも治療の反復により高い治癒率が期待できる。
参考文献
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3)計良 宗・他:ガマ腫16例の臨床的検討.耳鼻臨床103:743-746,2010
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