文献詳細
文献概要
特集 理学療法の展望 理学療法士への提言
患者のためのリハビリテーション
著者: 山口鞆音1
所属機関: 1九州リハビリテーション大学校
ページ範囲:P.18 - P.19
文献購入ページに移動 1.初めに
リハビリテーション医療に従事するものにとって国際障害者年(International Year of Disabled Persons)や自立生活運動(Independent Living Movement)は,患者さんのみかたを考えるうえで画期的なものであった.障害者の社会への「完全参加と平等」の実現を目標にして,1981年から10年計画で始まったIYDPも残り数年となった.当時はマスコミ(masscommunication)を賑(にぎ)わした話題も昨今は少なくなり,リハビリテーション医療を目指す学生でさえIYDPについて知らない者がふえた.私たちはひとりの人間に役割をもたせて社会へ返す仕事を専門としている.はたして,その仕事はしっかり根づいてきたのであろうか? 今回,『理学療法と作業療法』がそれぞれ『理学療法ジャーナル』と『作業療法ジャーナル』とに独立するに当たって一言述べることになったが,浅学のため理学療法についての知見も乏しく,日ごろ感じている事柄について書かせていただくことで責を免れたい.
リハビリテーション医療に従事するものにとって国際障害者年(International Year of Disabled Persons)や自立生活運動(Independent Living Movement)は,患者さんのみかたを考えるうえで画期的なものであった.障害者の社会への「完全参加と平等」の実現を目標にして,1981年から10年計画で始まったIYDPも残り数年となった.当時はマスコミ(masscommunication)を賑(にぎ)わした話題も昨今は少なくなり,リハビリテーション医療を目指す学生でさえIYDPについて知らない者がふえた.私たちはひとりの人間に役割をもたせて社会へ返す仕事を専門としている.はたして,その仕事はしっかり根づいてきたのであろうか? 今回,『理学療法と作業療法』がそれぞれ『理学療法ジャーナル』と『作業療法ジャーナル』とに独立するに当たって一言述べることになったが,浅学のため理学療法についての知見も乏しく,日ごろ感じている事柄について書かせていただくことで責を免れたい.
掲載誌情報