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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル23巻1号

1989年01月発行

文献概要

1ページ講座 臨床検査値のみかた・1

「初めに」および「貧血」

著者: 上田敏1 大川弥生1

所属機関: 1東京大学リハビリテーション部

ページ範囲:P.56 - P.56

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 Ⅰ.初めに;臨床検査値というもののとらえかた

 これから1年間1ページ講座として臨床検査値のみかたを連載することになったが,その初めに全体にわたっての考えかたを述べておきたい.

 リハビリテーション医療の対象となる患者は今急激に変わりつつある.老齢化,重症化(疾患が重い),重度化(障害が重い),重複化(二つ以上の疾患・障害を同時にもつ)の傾向の急速な進行である.かつては避けて通ることもできた,悪性腫瘍や心不全などで体力が一次的にすでに消耗しきっていて,それにさらに二次的な廃用症候群が加わっている「著しい体力消耗」と呼ぶほかない状態がもはや避けられないほど多くなってきている.全身状態の全面的な把握とリスクに関する鋭い認識とがなければ到底このような患者のリハビリテーションは行なうことができない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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