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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル23巻11号

1989年11月発行

文献概要

特集 筋力増強

筋力増強訓練の処方基準

著者: 大川弥生1 木村伸也1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院リハビリテーション部

ページ範囲:P.749 - P.756

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 Ⅰ.初めに

 筋力増強訓練はリハビリテーション(以下リハ)において,特にimpairmentレベルでのアプローチ法としてきわめて基本的なものとして位置づけられ,その処方基準もすでに疑問の余地なく確立されたもののように考えられてきた.しかし,近年顕著になりつつあるリハ対象患者の老齢化,重症化,重度化,重複化の傾向1~5)の中で,筋力増強訓練についても再検討が必要となってきた.特に全体としてのリハ・プログラムの中での位置づけという視点から,その在りかた,および実際の施行法について,より明確にし,強調すべき点がいくつか鮮明になってきたと考えられる.

 東京大学リハ部では最近数年間にわたって対象患者の重症化・重度化が著しく,それに対処する中で,そしてまた脳卒中患者の廃用症候群についての一連の研究の過程で,われわれが特に重要視すべきと考えるに至った点を中心にして,その背景を含めて以下に述べることにしたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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