icon fsr

文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル23巻12号

1989年12月発行

文献概要

特集 整形外科

習慣性膝蓋骨脱臼の発生機序と手術治療

著者: 長谷川博一1 丹羽滋郎2

所属機関: 1愛知医科大学附属病院リハビリテーション部 2愛知医科大学附属病院整形外科

ページ範囲:P.835 - P.841

文献購入ページに移動
 Ⅰ.初めに

 習慣性膝蓋骨脱臼の治療の目的は,大腿膝蓋関節部の疼痛,不安定感およびgiving way,lockingなどの臨床症状を改善し脱臼を防止することである.さらには,今後予想される大腿膝蓋関節症を予防することにある.しかし,これらの目的で数多くの手術療法が考案されているが,種々の誘因が存在しまたそれらが混在しているために,決定的な治療法が見いだされていないのが現状である.

 膝蓋骨脱臼を分類すると恒久性脱臼(先天性,後天性)と習慣性脱臼(再発性,反復性)とに分かれる.習慣性脱臼は,第Ⅰ型(狭義の習慣性脱臼),第Ⅱ型(随意性脱臼),第Ⅲ型(狭義の再発性脱臼),第Ⅳ型(再戻脱臼)に分類される1).ここでは,習慣性脱臼についてその発生機序,誘因と手術療法についてバイオメカニクスを踏まえた観点から検討を加え紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?