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特集 卒後教育(含新人教育)
当院における新人教育の実際―神奈川県理学療法士・作業療法士実務研究会とのかかわり
著者: 隆島研吾1
所属機関: 1横浜市立大学医学部病院リハビリテーション科
ページ範囲:P.160 - P.163
文献購入ページに移動 Ⅰ.初めに
われわれは卒前教育を終了した時点では,理学療法士として最低限の基礎的な知識・技術を修得しただけの状態であり,現場での活動を通じての卒後教育によって初めて理学療法士として成長していく過程が始まることに異論はないものと思われる.そのため,各種の研修会・講習会や学会などが各地で開催されており,卒後教育の充実が図られている.
しかし,新入りの理学療法士(新規卒業の理学療法士の意,以下「新人」とする.)の教育を考える場合に,研修会・講習会などは卒前教育での教育活動の延長としての色合いも濃く,新人にとって受け身になりがちである.そこでわれわれは,新人に対して臨床家に必要な「症例から疑問を発見し,考え・また症例に返していく.」という基本的な問題解決能力を養うための環境を準備する必要があると考えている.
幸いなことに,われわれは神奈川県内のリハビリテーション関係機関で行なわれている研究会(神奈川県理学療法士・作業療法士実務研究会,以下「実務研究会」と略.)に,新人が小さなレポートをすることを卒後教育の第一歩として義務づけている.そこで先ず,神奈川県下で行なわれているこの実務研究会を紹介しつつ,当院での新人教育の体制を述べる.
われわれは卒前教育を終了した時点では,理学療法士として最低限の基礎的な知識・技術を修得しただけの状態であり,現場での活動を通じての卒後教育によって初めて理学療法士として成長していく過程が始まることに異論はないものと思われる.そのため,各種の研修会・講習会や学会などが各地で開催されており,卒後教育の充実が図られている.
しかし,新入りの理学療法士(新規卒業の理学療法士の意,以下「新人」とする.)の教育を考える場合に,研修会・講習会などは卒前教育での教育活動の延長としての色合いも濃く,新人にとって受け身になりがちである.そこでわれわれは,新人に対して臨床家に必要な「症例から疑問を発見し,考え・また症例に返していく.」という基本的な問題解決能力を養うための環境を準備する必要があると考えている.
幸いなことに,われわれは神奈川県内のリハビリテーション関係機関で行なわれている研究会(神奈川県理学療法士・作業療法士実務研究会,以下「実務研究会」と略.)に,新人が小さなレポートをすることを卒後教育の第一歩として義務づけている.そこで先ず,神奈川県下で行なわれているこの実務研究会を紹介しつつ,当院での新人教育の体制を述べる.
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