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特集 先天性疾患
フロッピーインファントの理学療法
著者: 大澤真木子1 川俣薫2 笹崎みちる2 渡辺昌英2 炭田澤子1 新井ゆみ1
所属機関: 1東京女子医科大学小児科 2東京女子医科大学附属病院リハビリテーション部
ページ範囲:P.306 - P.315
文献購入ページに移動乳幼児健診あるいは日常診療において筋緊張低下を示す児に遭遇する機会は比較的多い.
筋緊張低下を示す乳幼児は
1)奇妙なあるいは異常な姿勢をとりやすい
2)関節の受動運動に対する抵抗の減弱(被動性(パッシビティ)の亢進))
3)関節可能域の異常な拡大(伸展性(エクステンシビリティ)の亢進)
などを特徴とするフロッピーインファント(ぐにゃぐにゃ乳児)症候群の像を呈する.
すなわち,新生児期には自動運動が少なく,異常な姿勢をとる児として,乳幼児期には運動発達の遅れを示す児として認識される.Dubowitz1)は,筋緊張低下に筋力低下ないし弛緩性麻痺を伴う場合(狭義のフロッピーインファント症候群―麻痺群)と伴わない場合(非麻痺群)とに大別している.
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