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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル23巻7号

1989年07月発行

文献概要

とびら

コンピュータ理学療法

著者: 丸山仁司1

所属機関: 1埼玉医科大学短期大学

ページ範囲:P.445 - P.445

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 現代社会ではコンピュータ(パーソナルコンピュータ)が非常に広く普及している.病院でも保険点数計算,検査,診断装置などに広く使用されている.理学療法部門では検査測定装置,治療装置もコンピュータで制御されている場合が多くなってきている.研究面ではコンピュータがなければ研究ができないような状況にもなっている.研究のための装置はアナログ-ディジタル変換器が装備されたコンピュータとセンサーがあれば,他の装置は必要が無くなっている.以前の研究室にはデータレコーダ,オシロスコープ,記録装置などが必ず必要であったが,今では過去の遺物になりつつある.教育面では理学療法学科のカリキュラムの中に情報工学の講義があり,コンピュータのプログラム演習などが行なわれている学校もある.

 コンピュータ理学療法とは何を指すのかは定かでない.その一部分として,理学療法の検査装置,治療装置のコンピュータ化がある.例えば,関節可動域,筋力強化,歩容改善などの機械化(ロボット化)である.理学療法士がその治療装置の選択決定を行なう.しかし,装置の選択のみではなく,治療法の選択,変更などもコンピュータが関与してきている.過去の患者資料の蓄積から予測され回復過程を患者に当てはめることにより理学療法の進行度合がわかり,その進行度合によりプログラムの変更などが行なわれている.今後,理学療法士の業務内容が異なり(理学療法士は何をしたらよいのだろうか?),コンピュータ理学療法が理学療法の科学性の1パラメータになるのではないかと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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