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原蓍
進行性筋ジストロフィー症患者の体幹筋力と坐位保持能力との関係
著者: 小堀泰生1 武田洋子2 川淵一美3 立野勝彦4 奈良勲4
所属機関: 1老人保健施設慶穰塾 2国立療養所医王病院 3黒部市民病院 4金沢大学医療技術短期大学部
ページ範囲:P.499 - P.502
文献購入ページに移動Duchenne型進行性筋ジストロフィー症(以下,DMDと略す.)は進行性であるため,定期的に徒手筋力テスト(以下,MMTと略す.)によって筋力を測定することは重要だが,体幹の筋力に関する文献は少ない.この理由は,症状が進行したときに体幹のMMTを行なうと,頸部を屈曲できないことや股関節の屈曲拘縮によりテスト肢位を正確にとらせることができないなどの種々の困難があるからと思われる.赤松1)は体幹屈曲筋群のMMTで頸部を屈曲できない場合には,被検者の頭部を検者が保持することを提唱しているが,介助量を一定にするのが難しく,正確なテスト判定は困難であると思われる.このためDMDの体幹筋力を測定するにはストレインゲージを用いるのが適当であると考える.
DMDの体幹筋群は坐位保持に際し,よくその機能が発揮されると思われる.そのようなことから,今回ストレインゲージを用いて体幹の屈筋群と伸筋群との筋トルク値を測定するとともに,それらが坐位姿勢の保持能力に及ぼす影響を調べ,若干の知見を得たのでここに報告する.
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