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文献概要
特集 地域リハビリテーションにおけるグループ訓練
老人保健法における機能訓練事業の現状
著者: 青木龍哉1
所属機関: 1厚生省大臣官房老人保健福祉部老人保健課
ページ範囲:P.656 - P.659
文献購入ページに移動 Ⅰ.初めに
老人保健法に基づく機能訓練事業は,現在制度発足後9年目を迎えています.その間の関係者の努力により,1988年度に全国2700か所で,延べ140万人以上の対象者に機能訓練が実施されています.しかしながら,高齢者の健康に対する関心が,単に寿命の延長という観点から,生活の質の確保という点に移ってきており,特に高齢者の生活の質を低下させる最大の原因である寝たきりは現在大きな問題となっています.そのため寝たきり老人対策は,21世紀の高齢化社会へのソフトランディングをするための今後10年間に取り組むべき施策についての十か年戦略(いわゆる高齢者福祉十か年ゴールドプラン)の中でも「寝たきり老人ゼロ作戦」として,大きな柱の一つに取り上げられています.このような時代背景を受けて,機能訓練の役割は,今後ともますます重要になってくると考えられます.
ここでは,これまでの機能訓練事業の動向と機能訓練事業を取り巻く新しい動きとについて述べていきます.
老人保健法に基づく機能訓練事業は,現在制度発足後9年目を迎えています.その間の関係者の努力により,1988年度に全国2700か所で,延べ140万人以上の対象者に機能訓練が実施されています.しかしながら,高齢者の健康に対する関心が,単に寿命の延長という観点から,生活の質の確保という点に移ってきており,特に高齢者の生活の質を低下させる最大の原因である寝たきりは現在大きな問題となっています.そのため寝たきり老人対策は,21世紀の高齢化社会へのソフトランディングをするための今後10年間に取り組むべき施策についての十か年戦略(いわゆる高齢者福祉十か年ゴールドプラン)の中でも「寝たきり老人ゼロ作戦」として,大きな柱の一つに取り上げられています.このような時代背景を受けて,機能訓練の役割は,今後ともますます重要になってくると考えられます.
ここでは,これまでの機能訓練事業の動向と機能訓練事業を取り巻く新しい動きとについて述べていきます.
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