icon fsr

文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル24巻10号

1990年10月発行

文献概要

特集 地域リハビリテーションにおけるグループ訓練

老人のデイケアサービスとしてのグループ訓練・2

著者: 澤田金吾1

所属機関: 1緑寿園地域ケアセンター

ページ範囲:P.681 - P.683

文献購入ページに移動
 Ⅰ.初めに

 ますます深刻化する高齢化社会が到来する今日,老人に対する援護も老人福祉法で言う収容的施策(軽費老人ホーム,養護老人ホーム,特別養護老人ホームなど)から在宅福祉施策へと転換する兆(きざ)しが強まってきている.

 厚生省も在宅福祉施策として家庭奉仕員派遣制度,ショートステイ事業,在宅老人デイサービス事業などの充実を図るべく努力をしている.なかでも在宅老人デイサービス事業は,1986年に事業実施要綱を策定し,在宅虚弱老人に対する援護を開始した経過がある.

 この事業の目的は「在宅の虚弱老人などに対し,通所または訪問により各種のサービスを提供することによって,これらの者の生活の助長,社会的孤立感の解消,心身機能の維持,向上などを図るとともにその家族の身体的・精神的な負担の軽減を図ることを目的とする」としており,事業の内容は,①基本事業,②通所事業,③訪問事業から成っている.なお基本事業には,生活指導,日常動作訓練,養護,家族介護者教室,健康チェック,送迎の各業務があり,これは従来より実施されていた「デイホーム事業」を指すものである.

 さて,ここでは基本事業(デイホーム事業)として実施している老人のデイケア・サービスとしてのグループ訓練について,緑寿園地域ケアセンター(以下,ケアセンターと言う.)の実践状況を述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?