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クリニカル・ヒント
ホームエクササイズを有効に―セラバンドの効用
著者: 花岡利安1 宮下かおる1 塚越美智子1
所属機関: 1小諸厚生総合病院
ページ範囲:P.843 - P.844
文献購入ページに移動頸,腰,肩,膝などの慢性疼痛性疾患に対して近年,マニュアルセラピー,AKAといったいわゆる徒手療法が多く用いられている,これは時に著効を示すこともあるが,反面,セラピストへの依存性が強まる傾向にあり,疾患の自己管理やホームエクササイズについての再考が必要と思われる.
適当なホームエクササイズの指導により,治療期間の短縮や,患者負担の軽減を図ることができるが,現実問題としてホームエクササイズが必ずしも有効に実施されていない状況を実感している.その原因には各種のものが考えられている.
われわれは,ホームエクササイズを可能にする条件として,次のことを挙げて指導に当たっている.
①治療の主役は自分自身であることを十分理解させること.
②方法が単純で運動の種類が少ないこと.
③病院で行なう治療の一部をそのまま家でも実施できること.
④安価な道具を使うこと.
⑤訓練の効果が具体的に判定できること.
⑥定期的にフォローすること.
今回は,肩関節疾患(いわゆる五十肩,肩周辺の外傷後,乳房切除術後,他)を例として,セラバンドを用いてのホームエクササイズの実際を紹介する.
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